草木染 みさやま紬
「みさやま紬」は、私の大のお気に入りの紬です。生まれて初めて、「この着物が欲しい!」と求めたのが、玉葱で染めた地に藍で霞の段が入ったこの、みさやま紬でした。
この写真が、そのころの=若かりし頃のみさやま紬を着ているわたくしめでございます。失礼!!


当時はまだまだ着物のことは何も分かっていなくて、ただ色合いが素敵でひとめぼれしたのでした。
ちょうど裁ち合せの勉強をしていた頃だったので、思い切って生まれて初めて、自分で裁ち合わせをしました。
着心地が良くて、毎日のように着ていたのですが、着物を着て歩くのも下手だったのでしょう、ワンシーズンで八掛が擦り切れてしまって、すぐに洗い張りをすることになってしまいました。

その洗い張りができて、再び仕立てあがったその紬を着たとき、その着物が、ますます着心地が良くなっていることに感動しました。

それから二十数年着続けていますが、このみさやま紬は、いつ羽織っても、期待を裏切ることなく、優しく身を包んでくれて、「しゃんとしなはれ!」と応援もしてくれるのです。
昨年の夏、松本の三才山に横山俊一郎さんをお訪ねして、この話をしたところ、
「うちの紬は、着る人皆がそう言って褒めてくれるだよ。でも、丈夫過ぎていけないねぇ。買い替え需要がなかなかおきないもんね。」と、冗談ぽく仰っていました。
こちらが、横山俊一郎さんです。

が、すぐに真顔になって、
「近頃、糸の品質が劣化していて、せっかく染め上がっても、織り始めてから、『だめだ』って捨てなきゃならない糸が増えちゃってねぇ。困るだよ。でも、だから余計に製品管理を厳しくしてるから、今のうちの紬は、最高に品質は良いと自負しています。大事に着続けて欲しいもんねぇ。」
ぜひ、、ご覧いただきたい。触れていただきたい!
ご来店を、お待ちいたしております!!
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