本藍染の力=その2=
「これ、無地は無いんですか?」

「作ることは出来ますけれど・・・お値段は、柄があっても無くても同じですが・・・でも、本藍染の着心地には変わりなく、色合いの深さも、堪能していただけるのではないかと思います。」
「では染めてください。無地で、女性のM寸で。」 なんだか、とっても淡々と。
そうこうしていると、今度は、少しご年配の男性。
「飛鳥に乗っていたんだよ。そんなのでも作れるの?」とのことで、お受けいたしました。
2時間ぐらいたったでしょうか、その方が再びご来店。
一瞬、キャンセル?などと、失礼なことを思ってしまいました。m(_ _)m
「芦屋、元町を往復しちゃったよ!」とのこと。
「この写真で染めてくれるかな…?」と、初代飛鳥の初世界一周のクルージングの、
それも操舵室からの写真でした!!!
ご期待に応えられるように、染めてくださる芳賀さんに、精一杯、お気持ちをお伝えします!!!

ときどき「藍染は、色落ちが激しくて、洗うのも大変でしょ?」と、言われます。
確かに全く色落ちしません、と言えばうそになります。初めの2,3回は、洗濯機の水が青くなると思います。
でも、その後は、全く、と言ってよいほど、色は出ません。
阿波の本藍ならではの染色の強さです。(インド藍とか、中国藍は、藍の染料をとる元が違うのです。)
それでも、年数で、徐々に、徐々に、色あせすることは、仕方ないです。
私の、震災の年に染めてもらったTシャツ!17年間夏が来るたびに着て、着て、着て・・・洗って、洗って・・・

空の色になっています。
でも、17年間着続けたTシャツって、私は、他にはありません!!
最近染上がったものと色を比べてください。

このTシャツを着ていると、たまに、「その色で染めてください!」と、ご注文される方がおられます。

17年とは申しませんが、10年着続けてください。きっと透明な空色に、変化しますから!

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