今日は親バカ!

が、すぐそのあとに「 小千谷縮 樋口隆司」 という会を予定しています。
その案内状をコンサートまでに作っておかねば…と、頑張っておりますが、役割として、社長と息子が文章を書いて、息子が商品写真を撮って、それを紙面構成するのが、私の担当です。
今、その作業をしていて、息子の文章に、不覚にもジ~ンときてしまいました。

あちゃ・・・あの、やんちゃ坊主が、いつの間に、こんな生意気なこと言うようになったんや・・・・(>v<)’’
読んでやってください。
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暮らしと共にあるきもの
一昨年、樋口隆司さんの紬ちりめんで単衣をつくりました。『ワイン』という題の付いた、ヴィンテージレッドの着物です。最初は生地の色艶に惹かれました。大人の赤が魅力でした。そして仕立てあがった着物に袖を通し

やか、そして着姿がシャキッと決まる張り感、汗をかいてもべたつか
ず、裾裁きも良い。気がつけば単衣の時期はいつも樋口さんの着物
に手が伸びています。
樋口隆司さんは小千谷縮、紬ちりめん、湯揉み絹縮を制作されて
います。中でも本麻の小千谷縮は夏の代表的な着物として有名で
す。
小千谷縮が現在のようなかたちになったのは、その昔、越後に移り
住んだ播磨の国出身の明石次郎こと堀次郎将俊が明石縮の技法を
伝え、越後地方で織られていた麻織物を改良したためです。一番の
改良は糸に撚りをかけることで生地にシボと呼ばれる皺をつくりだし
たことです。これにより、麻布は柔軟性が増し、空気が通りやすくな
り、肌と触れる面積が小さくなって、いつまでもさらさらとした清涼感
のある着物へと進化したのです。兼好法師をして「家の作りやうは
夏を旨とすべし」と言わしめるほど高温多湿で過ごしにくい日本の夏
において、小千谷縮は大変な人気を博しますが、その最大の理由は
改良の末に得た着心地の良さでした。
樋口隆司さんは小千谷の伝統を受け継がれています。それは、「暮らしを豊かにするためのものづくり」という姿勢です。樋口さんの小千谷縮も、紬ちりめんも、湯揉み絹縮も、制作の根底にあるのは、それらを着ることが快適で楽しいと感じられるような、そんな着物をつくりたいという想いです。
人間の力を大きく超えた自然の営みに順応する術として、人は住まいや衣服や食文化などの改良を重ねてきました。着物も、日本の風土に適応するために現在のかたちへとたどり着いたのです。しかしいつしか夏はクーラーで涼しく、冬は暖房で暖かい生活が浸透し、自然の中で生きている感覚が薄れてしまいました。そして日本の風土に適応してきたはずの着物も、いつの間にか着にくいもの、着ると疲れるもの、そんな風に感じられるようになってしまいました。しかし、事実として人間は自然を超越し支配することはできないのです。昨年の地震はそれを私たちに再確認させる出来事でした。夏は暑く、冬は寒い、昼は明るく、夜は暗い、陽が差し、風が吹き、雨が降り、雪が積もる、自然とは本来そういうものなのです。この大いなる自然に抱かれて生きているという感覚をもう一度取り戻そうとしたとき、そのときに、私たちの祖先が育んできた伝統が私たちを導いてくれるでしょう。自然を畏れ、自然を愛し、自然と共に生きる術が伝統であり文化なのですから。 三木 弦
この記事へのコメント
若旦那の着物文化にたいする姿勢は「感動」のひとことにつきます。この若さで人間を越えた存在への畏敬の念、それを育んできた先人たちへの想いが、しっかりと受け取っておられることが伝わり、胸が熱くなりました。
成美さんの気持ちがよくよくわかります。これからの弦君の活躍を心から楽しみにしています。
成美さんの気持ちがよくよくわかります。これからの弦君の活躍を心から楽しみにしています。
Posted by 風のうたをききながら at 2012年04月20日 18:04
時田さん:ありがとうございます。ほめすぎですよ~!!
マラソンで、伴走者というのがありますが、店を一緒にやりだして3年、着物は奥が深くて、まだまだ、一人で何ができるわけでもないですが、みなさんに見守られて、少しずつ成長です。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
マラソンで、伴走者というのがありますが、店を一緒にやりだして3年、着物は奥が深くて、まだまだ、一人で何ができるわけでもないですが、みなさんに見守られて、少しずつ成長です。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
Posted by 三木成美 at 2012年04月20日 22:39
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