神戸・元町丸太や

創業は明治33年で1世紀以上に渡り、呉服を専門に取り扱う老舗です。日本古来からの『和』の技術と『思いやり』の素晴らしさを商品や接客を通じて伝えてくれます。着物・呉服に対して敷居が高いと思っている方には逆に必見のお店です。上質の藍染めで造られたTシャツやハンカチは日用使いにも使いやすく使うことで古来からの『和』の技術の素晴らしさを体験できます。一品一品職人の手作業で創られる商品は大切な方への贈り物なので日本全国から取り寄せがあるほど。百聞は一見にしかず。神戸・元町へお越しの際は是非お立ち寄り頂き、老舗のアイデンティティを感じてください。

熊野(ゆや)

 昨年、別染の訪問着のご注文を頂いて、木戸源生さんに染めていただきました。
お題は「熊野」
お能を勉強されていて、その発表会で、舞囃子で「熊野」を演ずるとのことでした。
舞囃子とは、能の中心的な部分を、能装束を着けずに演ずる形です。能装束ではなくても、やはり「演目にふさわしい衣装を纏って舞いたい」というのが、お客様の気持ちです。

   どういうお話なのか・・・・、

<あらすじ>
 遠江の国(現在の静岡県)、池田宿の女主人である熊野(ゆや)は、京の都で、平家の公達で権勢を振るう平宗盛(たいらのむねもり)に仕えています。このところ故郷の老いた母が病に伏していると聞き、故郷に帰りたいと、休暇を願い出ますが、宗盛は今年の花見までは一緒に過ごそうと言って、聞き入れません。おりしも、母からの手紙が届けられ、文には、病状が思わしくなく、今生の別れが来る前に一目でも会いたいという切々とした願いがしたためられていました。一刻も猶予はないと熊野は、母の手紙を宗盛に読み聞かせ、帰郷の許しを一心に願います。それでも宗盛は、許すどころか清水寺の花見に同行するように命じます。
 春爛漫の中、楽しげな都の人々の様子を見ても、熊野の心は故郷への思い、母への気遣いで沈みがちです。心ならずも酒宴で舞を舞っていると、急に時雨が来て、花を散らしてしまいました。これを見た熊野は、母を思う和歌を一首読み上げました。その歌はかたくなな宗盛の心に届き、ようやく帰郷が許されます。熊野は母のもとへと急いで京を発ちました。

      ・・・・というような内容です。


 みどころ=最大の魅力は、明るい春の情景と熊野の暗く沈む心象風景という光と影を際立たせて、物語に深みを与えているところ。春爛漫の美しい風景と、老いた母を思う心痛。熊野の心の揺れを舞うわけです。

 お客様と、木戸さんにお出会い頂いて、そんなことをいろいろお話して、染めていただいたのがこれ!




片身変わりで地色をピンクとグレーに染め分け、それぞれに桜の花を色合いを反転して、まさに心の揺れる様を染め上げてくださいました。

 今日が、その発表会で、実際にお召しになられて舞台で舞われるところを、ぜひとも拝見したいと、大阪市上町にある大槻能楽堂まで、行ってきました。
なんと、木戸先生も来られていました。face08


いや・・・・・おみごと・・・でした。

優雅でありながら、切れの良い舞をまわれ、右へ左へと動くたびに、衣装の色合の変わり様が重なって、この演目の魅力を存分に表現されたのではないかと思いました。

演じ終えたのちの、お二人のツーショット。





丸太やが、その橋渡しをさせていただけたということが、とても、とても、嬉しく思ったのでした。

「単衣でお出掛け」

今日は、1日からの催し案内を制作、発送しました。
以下、その文面です。
息子の作文、ご一読くださいませ。



「毎年よ、彼岸の入りに寒いのは」とは正岡子規の母の言葉だそうですが、今年も寒い寒いと思っていたら、いつの間にか外はすっかり春の陽気です。
少しずつ、でも確実に季節は移り行き、暖かな日差しに装いも軽やかになっていきます。
桜が散れば、夏の足音も少しずつ近付くのが聴こえるはず。

近年、五月ごろには袷を着るのが辛くなるほど暑い日が多くなりました。残暑もいつまでも長引いているようです。お洒落として楽しみたい着物でも、暑さを我慢してまで着るとなると気持ちも重くなってしまいます。暑いときには涼しい装いで過ごすのが本来自然なこと。そういうわけで、弊店は単衣の着物をお薦めしています。

従来六月ごろと九月ごろの約二ヶ月間しか着られないと思われていたふしのある単衣ですが、近年は五月の初旬から、十月ごろまで気候に合わせて単衣を着ても良いことにしましょうという流れになっているそうです。とにかく、着物がお洒落の一つとして楽しむものなら、自分の感覚に率直に装いのかたちも選んでよいのではないでしょうか。




爽やかな単衣を着て足取りも軽く街を歩けば

夏の匂い

秋の気配

風の声

遠くの雲

花が咲き

そして散り

草木の色も移り行き
そう、ひとは季節とともに生きているんだ。

皆様も是非単衣の着物に袖を通して、この街を包んで流れてゆく季節を感じて、楽しんでいただければと思います。




ということで、4月1日からの開催です。
是非ご覧ください。


つぎ!次!!

 昨日、3月28日は、私たち夫婦の結婚記念日でした。
30年!の記念の日だったのです。icon06

が、

相変わらず、ずるずると引きずっていた帳面の最終提出期限が今日!で、
お祝い気分なんてほど遠く・・・・・face04

必死のパッチで、何とかクリア!!


やれやれ・・・・・・です。



思い返せば、

30年前も・・・・・、

結婚式当日、式場から向かった先は、
当時所属していたオーケストラの練習会場だったし、
そのあとも、新婚初夜のホテルに、年度末で、翌日提出の書類を持ち込んで仕事してたしface07
一応新婚旅行の真似事で小豆島に行ったけれど、その行きがけに、主人は、お客様のところへ集金に行かなければならなかったし、human2

24時間、小豆島観光して、またまた、本番間近のオーケストラの練習場へ行って、
その練習が、また、うまくいかず、ボコボコで、涙、涙で・・・・・、water




        でも、とっても懐かしい・・・



よくやってきたわ!face03
そして、基本的に、成長していな~い。face07

今年度は、もう少し賢く、ましに、帳面も片付けたいと、思うのでした!(毎年のことなのですが:苦笑)


4月も目前。
丸太やの次の催しは、「単衣でお出掛け」と題して、5月、6月の初夏と、9月、10月の秋口を楽しむ単衣の特集です。





4月1日(日)~15日(日) 丸太や店内です。
「一年の内に2か月足らずの期間しか着られない・・・」と敬遠されてきた単衣ですが、最近の気候の変動に伴い、お召し頂ける期間が少し伸びたのと、実際、お出掛けするのに、とても良い気候の時なので、この時期も着物を楽しみましょう!!というご提案です。ぜひともご検討ください。
お手頃な小紋や、洗える着物シルック、お召し等々、いろいろ取り揃えております。




じーじぃも!

 昨日孫の写真を息子とのツーショットで出したところ
じーじぃから、こちらの方が「いい写真だった」とブーイング・・・・・なのでface07
重ねて、爺バカ&ばばバカで、誠に申し訳ございませんが・・・・・・・・・


孫はかわいい!!です。





そして、今日夕刻に、パパの待つ東京へ帰ってゆきました。



感傷に浸っている暇なんて、ないさ!

丸太や、次の催しは、「単衣でお出かけ」4/1~15です。
ここ数年、気温の上昇が早くて、5月になるかならないかで、洋服なら半袖を着る気候。
着物だって、少し早く軽やかなものに着替えたい!!
と、いう方のために、単衣特集を組みました。
ぜひ、あなたのアイテムに加えてください。

着付けの学校やら、染織組合やらが、「単衣」を着初める日を、大幅に早める動き。
五月の初め、立夏を制定するとか・・・・・

他人にとやかく言われんでも、暑けりゃ単衣を着るわさ!



殿とお姫しゃま~☆

 娘たちが来て、あっという間に一週間が経ってしまいました!
店をしながらなので、ちっともゆっくり相手できないけれど、おちびさんの笑顔に、「しーばぁば!」の声に、いっぱい元気をもらいました。

 朝、息子がいつものように着物に着替えていると、
「おじちゃん、お姫しゃまするの?
 ふぃちゃんも!ふぃちゃんもお姫しゃましたいよ~!!」と言うので、
手近に置いてあった四ツ身友禅の着物を着せてやりました。

殿と姫です。face03




主人の姉達が着て、娘が着て、孫で三代目の着物です。face08
身揚げもちゃんとしていないので、着ると身動きもままならないのに、お気に入りでずっと「お姫さま」しておりました。
25年ぶりに袖を通してもらった着物もきっと喜んでいることでしょう。face05
このまま着物好きで育ってくれたらいいな。

前途を祝福☆

 昨日、一昨日が、卒業式の大学等が多かったようですね。

昨年、弊店の藍染めについて、商品説明を英訳していただいたお嬢さんに、
「何かお礼をしたいけれど・・・」と申し上げると、
「卒業式の時に着物を着せて!」とのことだったので、
「もちろん!!喜んで。」とお約束をしていました。

昨日が卒業式で、お約束通り、着付けをさせていただきました。





かわいく、凛々しい袴姿。

良いですね~。私も袴を付けてみたいな、なんて、思ってしまいました。(ない、な!)face03

朝はなんとか晴れているかな、と、思っていたのに、
みぞれや雪、snowman あられまで降ってくるし、春一番かと思うような風は吹くし、大変でしたね。

まぁ、社会に出ると、少なからず、この日の天気みたいに厳しいことの方が多いのかもしれません。
いや、実に、大変です!
でも、背筋を伸ばして、この袴姿のように、凛々しく、堂々と、未来へ向かって進んで行ってくださいね。
呉服屋のおばちゃんからのメッセージです。

ご卒業、本当に、おめでとう!!icon06

愛の藍T!

 今日は、私はお休みをいただいて、東京から来ている娘と孫と三人で、私の実家へ母に会いに行ってきました。
昨夏に突然父が亡くなって、やっぱり親孝行は、真似事でも生きているうちにせねば・・・と改心して、このところちょくちょく顔を見せに行っておりますが、孫や、曾孫の訪問はまた、格別のようで、特に、この5か月足らずで著しく成長した曾孫に、「ひぃばぁば、おめめふたちゅ~♪」と似顔絵を描いてもらったりして、とても喜んでもらうことができました。


 店の方では、親孝行息子さんが、やはり最近大切な旦那様を見送られて寂しくされているお母様に
「元気が出るTシャツを!」とご注文を頂いたようです。





楽しく演奏するジャズバンドと、「聖者が街にやってくる」の楽譜をデザインするとのこと。
愛情あふれる本藍染のTシャツです!!face05
私まで、出来上がりが、待ち遠しくて仕方ありません!

神戸・元町 丸太やの情景でも紹介しています。



店内は、四ツ井さんの個展開催中、いよいよ明日25日までです。
 キモノデザイン
日本工芸会 正会員 友禅染 四ツ井 健

 三月十七日(土)より 二十五日(日)まで

 弊 店 一・二階 特設会場
 →丸太やHP  

藍T;作曲家シリーズ

 
丸太や人気商品の藍染Tシャツ。
定番で染めていただいているのは、楽器や楽譜のモチーフなのですが、
今回、息子が「古典三傑」などと題して、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンの肖像画をバックスタイルで染めてもらいました。とってもよく描けています。face08

  

 

これを見て、「ピアソラとかでも染めてもらえるかな?」と、早速お問い合わせをいただきました。

丸太やの藍Tは、ますます、目が離せません、ん、んん。


四ツ井さんの個展も引き続き開催、25日までです。
 キモノデザイン
日本工芸会 正会員 友禅染 四ツ井 健

 三月十七日(土)より 二十五日(日)まで

 弊 店 一・二階 特設会場
 →丸太やHP ・ 神戸・元町 丸太やの情景でも紹介しています。

きはるをチョイス!

 しばらくお預かりしていた綿ちりめんの「きはる」をお返しするとて整理していました。

と、

「わぁ、お洒落!こんな縞の着物欲しかってん!!」と東京から帰省中の娘。
親ばかですねぇぇxxxxx。「作ってあげようか?」face03



横で、息子がちろっと見ておりましたが、子育てを頑張っている娘に、たまにご褒美も良いよね。
一応、今年の誕生日祝いに、ということで!


四ツ井さんの個展も引き続き開催です。
 キモノデザイン
日本工芸会 正会員 友禅染 四ツ井 健

 三月十七日(土)より 二十五日(日)まで

 弊 店 一・二階 特設会場
 →丸太やHP ・ 神戸・元町 丸太やの情景でも紹介しています。

孫と墓参

5ヶ月ぶりに、娘と孫が東京から来ています。お彼岸の定休日なので、鵯越墓苑にお参りに行きました。
草を抜き、枯葉を払い、水で洗って、すっきりさっぱり。
2歳半の孫娘も、小さな手を合わせて神妙な顔で拝んでくれました。





きっとご先祖様も、「ようお参りでした」と喜んでくれたことでしょう。
孫とのお参りで、今日の幸せも全てご先祖の皆様のおかげ、と、感謝の思いひとしおでした。


というわけで、本日は、ばばバカ日記ブログでした。face03



さぁ~、明日からまたがんばろ~hand02!!


四ツ井健さんの個展は、25日まで続けておりますのでどうぞお出かけください。

 キモノデザイン
日本工芸会 正会員 友禅染 四ツ井 健

 三月十七日(土)より 二十五日(日)まで

 弊 店 一・二階 特設会場
 →丸太やHP ・ 神戸・元町 丸太やの情景でも紹介しています。

「風の舞」

 今日は、お客様のお一人が、お嬢様の卒業式に出られるとて着物をお召しになられて、行きがけにお立ち寄りくださいました。



この着物は、今回個展を開催中の四ツ井健さんを、弊店にご紹介下った日本刺繍の森 康次さんに、昨年刺繍していただいた「風の舞」のお着物です。渋い地色に風車のような柄の刺繍が浮き立って、動きとともにくるくるまわっているようです・・・face05
やさしい緑の春の風です。今日、学生から社会人として巣立たれるお嬢様に、良い風が吹きますように!


四ツ井さん「四日間楽しかったです!」とおっしゃってくださって、帰路につかれました。
個展は、25日まで続けておりますのでどうぞお出かけください。

 キモノデザイン
日本工芸会 正会員 友禅染 四ツ井 健

 三月十七日(土)より 二十五日(日)まで

 弊 店 一・二階 特設会場
 →丸太やHP ・ 神戸・元町 丸太やの情景でも紹介しています。

 今日は、四ツ井さんの個展を業界新聞の方が取材に来られました。
「いまどき、ゴム糊でなくて真糊を使って染めておられるのも珍しいですね。」とおっしゃる。
「ゴム糊を使ったこともあるのですが、糊を落とす時に揮発剤で洗うのですが、自分の手が真っ白になって、荒れちゃうんですよね。これって、絹に良いはずがないと思って、いろいろと、特に管理は大変だけれど、でも、やっぱり真糊を使おうと、決めたんです。」



その糊も、ご自身で作ります。
「この配合にたどり着くまで、いろいろ、いろいろ、試して、試験染して、これでよい、と思っているけれど、それでもまだいつも研究し続けていますね。」

そんな想いを込めて創られた着物や帯なんです。
今日は、椿の柄の染め帯が、お嫁入りしました。

 キモノデザイン
日本工芸会 正会員 友禅染 四ツ井 健

 三月十七日(土)より 二十五日(日)まで

 弊 店 一・二階 特設会場
 →丸太やHP ・ 神戸・元町 丸太やの情景でも紹介しています。

お彼岸ですね。
お彼岸のお供えと言えば、「おはぎ」。つぶあんと、こしあんとどっちがいいかな・・・なんて、
お供えの?そのあとのおやつの!品選び。
ところが、昨日の新聞で知ったのですが、この「おはぎ」と言う呼び名は、秋の花の代表ともいえる萩の花にちなんだもので、つぶあんのもの。春は、収穫から半年経った小豆の、固くなった皮を取り除いてこしあんにし、春の花の王者、牡丹にちなんで「牡丹餅」=「ぼたもち」というのだそうです。

なるほど・・・!でした。face06

さて、弊店では四ツ井健さんの友禅の花が満開です。

是非ご覧ください。



四ツ井健さん

 キモノデザイン
日本工芸会 正会員 友禅染 四ツ井 健

 三月十七日(土)より 二十五日(日)まで

 弊 店 一・二階 特設会場
 →丸太やHP ・ 神戸・元町 丸太やの情景でも紹介しています。

おっ!桜が咲いたよ。





今日から、四ツ井健さんの個展です。
店先に活けていただいた花の中に彼岸桜が入っていますが、昨日は、「ちゃんと咲くのかな~・・・」という感じのつぼみだったのですが、今日に合わせてちゃんと開花!!
まさしく「花を添えています」face02




4時過ぎに、金沢から遠路、四ツ井さんもご来場。20日までご滞在です。

「ムラサキツユクサ」「ドウダンツツジ」「テッセン」「ツバキ」「バイカモ」もちろん「桜」も。
店内、着物や帯にも四ツ井さんが丹精して咲かせた花が満開です。
是非ご覧ください。

 キモノデザイン
日本工芸会 正会員 友禅染 四ツ井 健

 三月十七日(土)より 二十五日(日)まで

 弊 店 一・二階 特設会場
 →丸太やHPでも紹介しています。




 キモノデザイン
日本工芸会 正会員 友禅染 四ツ井 健

 三月十七日(土)より 二十五日(日)まで

 弊 店 一・二階 特設会場
 →丸太やHPでも紹介しています。

彼岸桜をメインにしたお花も活けてもらいました。
この看板が目印です!

明日16時20分ごろ四ツ井健さんご来場の予定です。

 キモノデザイン
日本工芸会 正会員 友禅染 四ツ井 健

 三月十七日(土)より 二十五日(日)まで

 弊 店 一・二階 特設会場
 →丸太やHPでも紹介しています。

 今朝四ツ井さんから今回の個展の品々が届きましたので、展示いたしました。



私は、というか、丸太やは、いわゆる一般的に加賀友禅といわれる商品とは今まであまりご縁がなくて、おまけに不勉強なのですが、私の中での加賀友禅は、「細部にこだわって、丹精に、草花の虫食いの穴までも侘びさびの世界で細やかに描く」、そして、「作家の大先生のものなんて縁がないわ・・・」という印象。face03

四ツ井さんのことを、はじめに「加賀で友禅染をされている方」とお聞きしたとき、失礼ながら、加賀友禅のその印象がふっと浮かんで、さして心ときめかなかったのです。

が、わざわざ弊店にお越しいただいて、お持ちくださった染められたものを拝見したときに、
「いわゆる加賀友禅を染めておられるのではなくて、加賀で、ご自分の表現を友禅という技法でされている四ツ井健さんという方なんだ。」と、改めて自分の不勉強を恥じたのです。 m(_ _)m

今日朝から、展示部長の息子が、せっせせっせと展示しておりました。
訪問着や染帯を中心に弊店の一階、二階が、四ツ井さんの作品で埋まってゆくうちに、パワーというかオーラというか、店中に広がってゆきます。
どの着物も帯も、大局と細部とを練りに練って、当たり前のことながら、どちらも手を抜かずつくりあげられたものばかりなんだなぁと感じます。
金銀の箔や縫いを一切使わないところや、細部にまで細やかな仕事がなされているあたりはやはり加賀なんだろうな、と思いました。
けれども全体はとても伸びやかで、それでいて形や色使いなどはとてもシンプル。


あぁ、言葉は、とても窮屈で、不便です・・・・。face04

書いても書いても、「う~ん、これ、伝わらないよなぁ・・・・・」
やっぱり見に来ていただくしかない!!

本来17日の土曜日からですが、もう準備OKです。どうぞご来店ください!!!

 17日から開催の「キモノデザイン 日本工芸会 正会員 友禅染 四ツ井 健 」案内状。今日は息子の文章です。
     



四ツ井 健さん

 去る二月二十九日、金沢へ参りました。友禅染をされている四ツ井健さんの工房を見学させていただくためです。北陸のほうはかなりの雪と聞いていましたが、お伺いしたときはちょうど雪も収まり、足元の不安もなく向かうことができました。
工房では四ツ井健さんと奥様がお迎えくださり、色々とお話を聞かせていただきました。四ツ井さんは、自分がいいと思うもの、つくりたいと思うものに、真摯に向き合ってこられました。現在のものづくりにたどり着くまでには、様々な葛藤、試行錯誤があったそうです。「自分はこのままでいいのだろうか」「本当に着てみたいと思われるものをつくっているのか」そういう自問自答を経て生み出される品々は、細部にまで四ツ井さんの意思が満ちています。
友禅染は、分業で制作されることが多いのですが、四ツ井さんはほとんどの工程をご自分の手で行われます。「自分がつくるものは、自分で責任を持ってやりたい」との思いからです。例えば友禅染の特徴である糸目の糊も、ご自分で作っておられます。糊も色々なものを試し、そして最終的に、納得のいくものは自分で作るという結論に達したのだそうです。工房にお伺いしたときも、ちょうど糊を蒸しておられるところでした。生地に柄を描き色を染める、その前から、すでにものづくりはスタートしているのです。染料や生地にもこだわりがあります。着物は美しいだけではなく、衣装としての耐久性も必要との思いから、退色しにくい染料を使い、糸質の良い生地を選びます。
磐石な仕事の土台があるから、そこに自由な世界が広がります。人は大地があるから立てるように、豊かな土壌に美しい緑が萌えるように。一つ一つ丁寧に積み重ねられた工程から生まれるものほど、技術的な難しさを感じさせず、朗らかで伸びやかな印象を与えてくれます。瑞々しい花のひとひら、なびく草木に感じる風の匂い、さえずりが聞こえてきそうな小鳥たち・・・生きたひとの手から生まれるものは、生きたひとの想いから生まれるものは、命あるものとなって私たちの手元に届くのです。 ( 三木 弦 )

 キモノデザイン
日本工芸会 正会員 友禅染 四ツ井 健

 三月十七日(土)より 二十五日(日)まで

 弊 店 一・二階 特設会場



一人でも多くの方にご覧いただきたいです!!

キモノデザイン

 17日から開催の「キモノデザイン 日本工芸会 正会員 友禅染 四ツ井 健 」案内状ができました。
一人でも多くの方にご覧いただきたいです!!




               三月十七日(土)より 二十五日(日)まで

                弊 店 一・二階 特設会場

 昨年三月、日本刺繍作家の森康次さんに個展を開催していただいた折、森康次さんが、「私の友人で、金沢で友禅染をされている四ツ井健君という、日本工芸会の正会員が、とても良い仕事をされておられるので、是非、お店で作品展をされてはと思うのですが」とおっしゃってくださいました。今どきですので、早速、インターネットで調べると、四ツ井健さんのホームページが見つかり、ご本人のプロフィールや作品が紹介されていました。とても端正な作風でお人柄がしのばれました。
 六月の中頃、四ツ井健さんからお電話を頂戴し、弊店を訪ねたいとのお申し出で、喜んでお迎えいたしました。訪問着や染帯を持参されて拝見させていただきましたが、やはり、眼の前で見せていただくと、折り目正しいものづくりの姿勢がひしひしと伝わってまいりました。「私は、金沢で友禅染をやっていますが、通常多くの方がイメージする加賀友禅ではありません。」という言葉通り、型にはまらない、伸びやかさが印象的でした。「ずっと日本伝統工芸展に出品して来て良かったと思うのは、ただ技術にたけた作品では評価されなくて、独創性が求められることが励みになりました」とおっしゃった言葉が心に留まりました。
 来店の折、年が明けた三月に個展を開催させていただくようお願いをし、是非、金沢の工房をお訪ねしたいと申し上げ、去る二月二十九日、閏年の第五水曜日というまたと無い日に金沢に参りました。その数日前まで厳しい寒さが続き、金沢は雪かと思ったのですが穏やかな日和でした。工房にご案内いただくと、空気がピリッと引き締まっていました。いつもながら工房を拝見すると染織作家の人となりを窺い知ることができます。四ツ井健さんの一切の妥協を肯首しえない真摯さが工房のここかしこから滲み出ていました。
 今、何が最も大切なのでしょう。私は嘘のない生き方だと思うのです。口から出まかせが多すぎるのです。誠実であること、律儀であることが、もう一度、大切にされなければなりません。四ツ井健さん、その人、その作品こそ、今、私たちが最も大切にしなければならないものだと思うのです。


 四ツ井 健さんは、会期中の十七日(土)四時すぎに弊店にご到着、二十日(火)まで、会場にて、ものづくりへの熱い思いなど、お話をお聞かせくださいます。どうぞ、万障お繰り合わせのうえ、ご来店いただきますよう、心よりお待ちいたしております。


  ただ今丸太やでは「男の着物~入門篇~」を開催しています!

丸太やのショーウィンドゥのメインは西側の大きなガラス張りのところなのですが、どうやら、元町商店街の人の流れと、弊店の見え方から行くと、反対側の壁が目に付くようです。
今回、その場所に、綿ちりめん「きはる」を陳列しました。




その甲斐あって、かどうかは分かりませんが、今日も「きはる」Dayでした!

「きはる」は、弊店の親子3人が皆気に入って、それぞれ着ていますが、それだけを見ても、男性も女性も、50歳、60歳の人でも20歳代の若者も、「普段に着物が着たい方」ならだれでもOK!なのです。
おまけにお召し頂ける期間が4月後半~10月いっぱいぐらいと、超長い。お値段も手頃☆
なので、「こんなのが欲しかった!」と、喜んでいただけるのですね。face02

本来は、明日までの催し「男の着物~入門篇~」に協力出品していただいている商品なのですが、23日まで延長してお預かりさせていただくことになりました。

ので、

興味のある方は是非、この期間にご覧ください!


着付けのお手伝い☆

 ただ今丸太やでは「男の着物~入門篇~」を開催しています!



 数日前、お電話があり、「友人の結婚披露宴に着物を着たいので、着付けをしていただけますか?」とのことで、もちろん、お受けいたしました。
 昨日、お約束の時間にご来店。お電話では、お名前だけお聞きしていて、お顔が思い浮かばなかったのですが、ここ何度か、店の催しの折にご来店されて、熱心にご覧になっておられたお嬢さんでした。
「あぁ、貴女でしたか。どなたが来られるのかな・・・と思っていたんですよ。」などと、おしゃべりしながら着付けをしていました。
「どういうきっかけで弊店のことを知っていただいたのかしら?」と、お訊ねすると、
「祖母が、お店で、着物を買っていましたので・・。」 face08
よくよくお聞きすれば、以前、ご贔屓にしていただき、ご主人ともども、弊店に目をかけてくださっていた方のお孫さんでした!!




お母様のもの、と仰る小振袖をお召しになられて・・・・

そういえば、十年ほど前に浴衣をお求めいただいたのは、このお嬢様用だったんですね~・・・

「次は、祖母が丸太やさんで求めたバイオリン小紋を着て、ティンパニーの染め帯を結んでみたいな、と思っているんです!」

大奥様もお元気とのことで、とても嬉しい出来事でした。


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― ご報告 ―

弊店が、ささやかながら継続しております「負けるもんか!募金」
娘の描いたぶたちゃんの絵葉書をお求めいただいた中から
@50円を東北への支援に募金をさせていただいているのですが、
3・11、一年目を一つの節目と、10,000円を振込みをさせていただきました。
10,000円という数字はちっとも大きくはないですが、延べ200人の方々の温かい思いです。
本当に、ご協力ありがとうございます!
支援は、支縁。支えあう縁です。お互い様のこころ。
小さな、ちいさな運動ですが、「忘れない!」という強い心で、これからも続けていきたいと思います。
今後ともよろしくご協力ください。

プロフィール
神戸・元町丸太や
神戸・元町丸太や


家族全員が楽器を演奏しております。演奏会も開催しております。日本が誇る伝統技術と楽器をモチーフにした商品は皆様に非常に喜んでいただいています。一品一品が逸品である自信があります。皆様のご来店を心待ちにしております。このお店の詳細を見る